臭素化2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン化合物を難燃添加剤として含有する押出ポリマー発泡体
专利摘要:
押出ポリマー発泡体が、5,5−ビス(ブロモメチル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナンまたは臭素化2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン化合物を用いて製造される。臭素化FR添加剤は、予期しないことに、押出温度にて安定であり、そして優れた難燃性を発泡体に与える。 公开号:JP2011506678A 申请号:JP2010538034 申请日:2008-11-20 公开日:2011-03-03 发明作者:アール. ウィルソン,デイビッド;ゼウデ ウォルク,アンテネ;ジェイ. クルパー,ウィリアム;ピーター ゴッズチャルクス,ジェイムズ;ジェラルド ストビー,ウィリアム;メアリー ティネティ,シェイラ;ビュリッヒ,インケン;モーガン,テッド;アール. ロマー,デュアン;ロンダン,ネルソン 申请人:ダウ グローバル テクノロジーズ インコーポレイティド; IPC主号:C08J9-04
专利说明:
[0001] 本件は、米国仮特許出願第61/007,187号(2007年12月11日出願)による利益を主張する。] [0002] 本発明は、押出ポリマー発泡体,例えば膨張したスチレンポリマーおよびコポリマーであって臭素化2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン化合物を基にする難燃剤を含有するものに関する。] 背景技術 [0003] 難燃(FR)添加剤は、構造物および自動車用途に使用される押出ポリマー発泡体製品に一般的に添加される。FR添加剤の存在により、発泡体が、種々の管轄で要求されるような標準燃焼試験に合格することが可能になる。種々の低分子量(<約1000g/mol)臭素化化合物が、これらの発泡体製品においてFR添加剤として使用される。これらの多く,例えば、ヘキサブロモシクロドデカンは規制または公共の圧力下(これは、これらの使用に限定をもたらす場合がある)であり、よってこれらの代替物を見出すことへの動機が存在する。] [0004] 押出ポリマー発泡体用の代替のFR添加剤は、発泡体中に合理的に低いレベルで組み入れる場合に発泡体を標準燃焼試験に合格させることができるのがよい。押出発泡体は高温で加工されるため、FR添加剤は、押出プロセスで用いる温度条件で熱的に安定であることが重要である。幾つかの発泡体,例えばポリスチレンおよびスチレンのコポリマーの発泡体について、これらの温度はしばしば180℃以上である。幾つかの問題が、押出プロセス中にFR添加剤が分解する場合に引き起こされる。これらとしては、FR剤の損失、および従ってFR特性の損失、および分解生成物(例えばHBr)の発生(これはしばしば腐食性であり、従って潜在的に人間に対して危険かつ操作環境に対して有害である)が挙げられる。FR剤は、ポリマーにおける望ましい物理特性の顕著な損失の原因とならないのがよい。FR添加剤は、毒性が低く、そして高度に生物学的に利用可能ではないことが好ましい。] [0005] 種々のリン化合物が、種々の種類のポリマーにおけるFR添加剤として使用されてきた。これらとしては、有機ホスフェート、ホスホネートおよびホスホルアミドが挙げられ、これらの幾つかは、米国特許第4,007,236号,第4,070,336号,第4,086,205号および第4,098,759号に記載されている。これらの化合物は、主に非多孔質のポリマーにおいて提案されてきたが、これらの幾つかは、ポリウレタン発泡体において、そして膨張性ポリスチレンビーズ発泡体において、有用であるとして提案されてきた。これらの少なくとも幾つかは、温度170℃以下での使用が制限されてきた。より高温での熱安定性の不足のためである。これらの化合物は、中程度の耐発火性を与える傾向があり、そして一般的に、ヘキサブロモシクロドデカンまたは他の臭素化FR添加剤ほどには堅牢ではない。] 課題を解決するための手段 [0006] 本発明は、一側面において、(A)溶融スチレンホモポリマーまたはコポリマー、難燃量の(B)もしくは(B1)または(B)および(B1)の混合物であって(B)が少なくとも1種の5,5−ビス(ブロモメチル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン化合物、かつ(B1)が(1)少なくとも1つの2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン基および(2)少なくとも1つの臭素原子、で置換されている少なくとも1種のアルカンまたはシクロアルカンである(B)もしくは(B1)または(B)および(B1)の混合物、ならびに(C)発泡剤、の加圧された混合物を形成すること、ならびに、該混合物が膨張および冷却されて成分(B)、(B1)または(B)および(B1)の両者を含有する膨張したポリマーを形成するような低減された圧力の領域中に該混合物を押出すこと、を含む、方法である。] 実施例 [0007] 本発明はまた、密度1〜約30lb/ft3(16〜480kg/m3)を有し、そして少なくとも1種の5,5−ビス(ブロモメチル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン、(1)少なくとも1つの2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン基および(2)少なくとも1つの臭素原子、で置換されている少なくとも1種のアルカンもしくはシクロアルカン、またはこれらの混合物を含有する、押出スチレンホモポリマーまたはコポリマー発泡体である。] [0008] 本発明に従って形成される押出発泡体は、種々の標準試験によって示されるような優れたFR特性を示す。BまたはB1の化合物が押出プロセス中に通常180℃を超える温度を被っても、発泡体配合物が加工および押出されるに従ってのBまたはB1の化合物の熱分解は殆どまたは全く生じないことを見出した。従って、FR添加剤は、発泡体製造プロセス中に消費または分解されない。] [0009] BおよびB1の化合物は、水および/または二酸化炭素が存在する場合であっても、押出条件下で安定であることを見出した。水および二酸化炭素は、加水分解反応において、エステル化合物およびリン酸の化合物と結びつく可能性がある。従って、BおよびB1の化合物の安定性は、水および二酸化炭素の存在下および高温条件下で、驚くべきものである。] [0010] BおよびB1の化合物は押出条件下で安定であるため、これらは、顕著な量の分解生成物(スチレンホモポリマーまたはコポリマーを攻撃し、そして分子量の低下の原因となる可能性があるもの)を生成しない。] [0011] 本発明の特定の側面において、押出スチレンホモポリマーまたはコポリマー発泡体は、5,5−ビス(ブロモメチル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン化合物(成分B)を含有して形成される。本発明の目的のために、5,5−ビス(ブロモメチル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン化合物は、構造I:] [0012] ] [0013] を有する少なくとも1種の5,5−ビス(ブロモメチル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリニル基を含有する化合物である。] [0014] 好適な成分B物質としては、構造II:] [0015] ] [0016] (式中、Tは、共有結合、酸素、硫黄または−NR1−であり、R1は、水素、アルキルまたは不活性に置換されたアルキルであり、nは、少なくとも1であり、そしてRは、該R基の炭素原子を介して−T−結合に結合している非置換または不活性に置換された有機基である) で表されるものが挙げられる。nは、任意の正の数であることができ、好ましくは1〜50、およびより好ましくは1〜4である。] [0017] Tが共有結合である場合、R基の炭素原子は5,5−ビス(ブロモメチル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリニル基のリン原子に直接結合している。Tが酸素、硫黄または−NR1−である場合、R基の炭素原子は、場合により、T基の酸素原子、硫黄原子または窒素原子に直接結合している。] [0018] 構造II中のR基は、脂肪族、芳香族、脂環式、またはそれらの種類の組合せの有機基である。R基は、ヒドロカルビル基であることができ、この場合、これは、炭素原子および水素原子のみを含有する。ヒドロカルビル基であるR基は、例えば、直鎖または分岐鎖のアルカン基、直鎖または分岐鎖のアルケン基、シクロアルカン基、アルキル置換されたシクロアルカン基、ベンゼン環、縮合芳香環構造、アルキル置換されたベンゼンまたはアルキル置換された芳香環構造等であることができ、各々の場合、多くの水素原子(nに相当)が除かれている。非置換アルカン基は、好適には、1〜50個、好ましくは2〜10個および特に3〜6個の炭素原子を含有する。] [0019] 代替として、構造II中のR基は、不活性に置換された有機基であることができる。本明細書において、「不活性」置換基は、添加剤の難燃特性を不所望に妨げないものである。不活性置換基を含有する化合物または基を「不活性に置換された」という。不活性置換基は、例えば、酸素含有基,例えば、エーテル、エステル、カルボニル、ヒドロキシル、カーボネート、またはカルボン酸等であることができる。不活性置換基は、窒素含有基,例えば1級、2級または3級のアミン基、イミン基、シアノ基、アミド基またはニトロ基であることができる。不活性置換基は、他のヘテロ原子,例えば硫黄、リン、ケイ素(例えばシラン基またはシロキサン基)、ハロゲン(例えば塩素または臭素)等を含有できる。特定の好ましい態様において、R基は、1つ以上の臭素原子で置換されている。R基は、構造I中の−T−結合に直接結合している1つまたは複数の炭素原子で臭素置換されていないことが好ましい。] [0020] 他の好適な成分B物質としては、構造III:] [0021] ] [0022] (式中、T’は、酸素、硫黄または−NR1−であり、ここでR1は、水素、アルキルまたは不活性に置換されたアルキルである) で表されるものが挙げられる。] [0023] 成分Bとして有用な特定の化合物としては、下記構造IV〜X:] [0024] ] [0025] ] [0026] を有するものが挙げられる。] [0027] 本発明の他の側面において、押出発泡体は、成分B1化合物を含有して形成される。成分B1化合物は、(1)少なくとも1つの2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン基および(b)少なくとも1つの臭素原子、で置換されているアルカンまたはシクロアルカンである。成分B1化合物は、構造XI:] [0028] ] [0029] によって表すことができる。 (式中、Tは先で定義した通りであり、そしてAは、少なくとも1つの臭素原子で置換されかつ該A基の炭素原子を介して−T−結合に結合しているアルカン基またはシクロアルカン基を表す。構造XI〜XIII中のA基は、1〜50個、好ましくは2〜10個および更により好ましくは3〜6個の炭素原子を含有できる。A基は、好ましくは、少なくとも2つの臭素原子を含有する。好ましくは、−T−結合に直接結合している1つまたは複数の炭素原子上に臭素原子が存在しない。A基は、構造:] [0030] ] [0031] の1つ以上の追加的な部分で置換されていることができる。] [0032] 構造XI中、各R2は、独立に、水素、または非置換もしくは不活性に置換された(しかしハロゲン化されていない)アルキルであることができる。特定の態様において、各R2はメチル基である。] [0033] 代替として、構造XI上の2つのR2基は、−[C(R3)2]x−構造(式中、各R3は、水素またはC1〜C4アルキルであり、そしてXは、4〜5である)を共に形成できる。この種類の特定の成分B1化合物は、構造XII:] [0034] ] [0035] (式中、AおよびTは先の通りであり、そしてyは、0または1である) で表される。] [0036] 構造XI上の2つのR2基は、−CH2−O−P(O)−O−CH2−構造を共に形成でき、これはリン原子を介して別の−T−A部分に結合している。この種類の特定の成分B1化合物は、構造XIII:] [0037] ] [0038] (式中、AおよびTは先で定義した通りである) で表される。] [0039] 好適な成分B1物質としては、構造XIV〜XVI:] [0040] ] [0041] ] [0042] の1つ以上を有するものが挙げられる。] [0043] 驚くべきことに、成分BおよびB1の化合物は、通常、5%重量損失温度分析によって評価したときに、優れた熱的安定性を有する。5%重量損失温度は、熱重量分析によって以下のように測定される:約10ミリグラムの被験化合物を、TA InstrumentsモデルHi−Res TGA 2950または同等の装置を用いて、気体状窒素60ミリリットル毎分(mL/分)流および加熱速度10℃/分で、室温(名目25℃)から600℃に亘る範囲で分析する。サンプルによる質量損失を、加熱ステップの間観測し、そしてサンプルがその初期重量の5%を損失した温度を5%重量損失温度(5%WLT)に指定する。この方法は、サンプルが累積重量損失5wt%(初期サンプル重量基準)を受けた温度を与える。成分BまたはB1の化合物が好ましく示す5%WLTは、少なくとも、スチレンホモポリマーまたはコポリマーを溶融加工し、該ポリマーを成分BまたはB1の化合物とブレンドするか、またはブレンド物を押出発泡体に加工するかのいずれかの温度である。成分BまたはB1の化合物の5%WLTはしばしば、200℃超、好ましくは220℃超、およびさらにより好ましくは240℃超である。] [0044] 成分BおよびB1の添加剤は、殆どの場合において、単純な化学物質を用いて直接調製できる。2−オキソ−1,3,2−ジオキソホスホリナン出発物質は、ジアルコールをPOCl3と接触させることによって、容易に調製される。アルコールが、構造HO−CH2−C(R2)2−CH2−OHを有する場合、成分B1添加剤を調製するのに好適なクロロホスフェート化合物は、以下:] [0045] ] [0046] (式中、R2は、構造XIに関して定義した通りである)のように形成される。構造XIIIの化合物を調製するための出発物質は、2モルのPOCl3とペンタエリスリトールとの、以下:] [0047] ] [0048] のような反応において形成される。] [0049] 成分B1化合物を調製するための出発物質は、2,2−ビス(ブロモメチル)−1,3−プロパンジオールおよびPOCl3から、以下:] [0050] ] [0051] のように調製される。] [0052] 反応スキームXVII〜XIXにおいて示す反応は、不活性溶媒(例えばトルエン)中のアルコールのスラリーまたは分散体を形成し、そしてPOCl3を添加することによって、実施できる。この反応を行うために好適な温度は、20〜120℃である。反応は、HClがもはや放出されなくなるまで継続させる。反応物を、次いで、不活性溶媒から、任意の簡便な様式で回収できる。] [0053] 構造IIの成分Bの化合物(各Tが−O−であるもの)は、R-(OH)n形(式中、Rおよびnは、構造IIに関して定義した通りである)のアルコールでの反応スキームXIXにおいて生成するクロロホスフェート化合物の反応において形成できる。よって、例えば、構造IV、VI、IXおよびXにおいて示す成分B1の化合物は、反応スキームXIXにおいて形成されるクロロホスフェート化合物とフェノール、1,3−ジヒドロキシベンゼン、2,2,2−トリス(ブロモメチル)−1−エタノールおよび2,2−ビス(ブロモメチル)1,3−プロパンジオールのそれぞれとの反応によって調製できる。] [0054] 構造XI、XIIまたはXIIIの成分B1化合物は、臭素化アルコールまたはポリアルコールでの反応によって反応スキームXVIIまたはXVIIIで製造されるクロロホスフェート化合物と類似の様式で調製できる。よって、例えば、構造XVを有する成分B1物質は、反応スキームXVIIで形成されるクロロホスフェート化合物と2,2−ビス(ブロモメチル)−1,3−プロパンジオールとの反応において調製できる。同様に、構造XVIに係る成分B1物質は、2モルの2,3−ジブロモ−1−プロパノールおよび1モルのクロロホスフェート(反応スキームXVIIIで製造される)から形成できる。] [0055] 特定の成分BまたはB1の化合物を形成するための代替の方法は、出発ホスフェート化合物とアルケン(アリルヒドロキシル基を有する)とを反応させて、非置換中間体を形成し、続いて、アルケニル基の炭素−炭素二重結合を臭素化することである。よって、例えば、構造XVIに係る成分B1物質は、反応スキームXXを介して、以下:] [0056] ] [0057] (式中、[Br]は臭素源を表す) のように調製できる。反応スキームXXにおいて、臭素は任意の簡便な臭素源,例えば元素臭素または三臭化ピリジニウムによって与えることができる。] [0058] 構造IIの成分B化合物(ここで各Tは−NR1−である)は、反応スキームXIXで製造されるクロロホスフェート化合物と、R−(NR1H)n形(式中、R、R1およびnは構造IIに関して定義した通りである)の1級または2級のアミンとの反応において形成できる。よって、例えば、構造VおよびVIIIにおいて示す成分B化合物は、反応スキームXIXで形成されるクロロホスフェート化合物とアニリンおよびエチレンジアミンのそれぞれとの反応によって与えることができる。] [0059] 構造IIまたはXII(ここで、各Tは共有結合である)の成分BまたはB1の化合物は、2ステップで、反応スキームXXI〜XXII:] [0060] ] [0061] のいずれかで製造されるクロロホスファイト化合物から形成できる。] [0062] 反応スキームXXI〜XXIIのいずれかで製造されるクロロホスファイト化合物の塩素原子は、アルコキシ基で、モノアルコールとの反応によって置換される。アルコールは、好ましくは2級アルコール(イソプロパノールのような)または3級アルコール(t−ブタノールのような)である。得られる中間体を、次いで、R−(X)n形またはA−(X)n形(式中、R、Aおよびnは構造II、XIおよびXIIに関して定義した通りであり、そしてXはハロゲン、好ましくは塩素または臭素である)のハライドと反応させることができる。] [0063] 特定のB1化合物(Tが共有結合であるもの)を形成するための代替ルートは、まず、今説明したようにクロロホスファイト化合物の塩素原子をアルコキシ基で置換し、次いで、得られる中間体をハロゲン化アルケンと反応させることである。アルケン基を次いで臭素化して、B1化合物を形成する。よって、例えば、構造XIVに係る成分B1化合物は、反応スキームXXIII:] [0064] ] [0065] に従って調製できる。] [0066] 成分BまたはB1の物質は、押出スチレンホモポリマーまたはコポリマー発泡体の形成における難燃添加剤として有用である。スチレンコポリマーは、少なくとも50モルパーセントの繰り返しスチレン単位を含有するのがよい。好適なスチレンコポリマーとしては、スチレン−アクリル酸コポリマー、スチレン−アクリロニトリル(SAN)コポリマーおよびスチレン−アクリロニトリル−ブタジエン(ABS)レジンが挙げられる。] [0067] 本発明の膨張ポリマー発泡体は、押出プロセスにおいて形成する。押出プロセスにおいて、1種または複数種のスチレンポリマー、成分BまたはB1の物質、1種または複数種の発泡剤および任意に他の物質を含有する溶融混合物は、溶融混合物を膨張させないのに十分な圧力下で形成する。成分BまたはB1の物質は、1種もしくは複数種のポリマーを溶融させる前にこれを1種もしくは複数種のスチレンポリマーと前ブレンドし、成分BもしくはB1の物質と1種もしくは複数種のスチレンポリマーの一部との濃厚な「マスターバッチ」を別個に形成し、そしてそのマスターバッチを残りの1種もしくは複数種のポリマーと、これらの溶融の前もしくは後に混合することによって、または、成分BもしくはB1の添加剤を液体、固体もしくは溶融固体として、溶融したポリマー中に導入することによって、溶融混合物中に導入できる。該プロセスにおいて、スチレンポリマーおよび成分BまたはB1の物質を含有する溶融混合物は、一般的に、溶融混合物を押出す前に温度少なくとも180℃、しばしば少なくとも190℃、または少なくとも200℃にする。典型的には、これは、押出プロセスにおいて、スチレンポリマーを他の物質,例えば発泡剤および/または成分BもしくはB1の物質と混合する時点で生じる。典型的には(必須ではないが)、溶融混合物は、続いて、好適な押出し温度まで幾らか冷却し、そしてこれを次いでダイ経由でより低圧の領域に通して、混合物が同時に冷却および膨張して多孔質(cellular)の膨張したポリマーを形成するようにする。] [0068] 膨張したポリマーは、開放気泡、閉鎖気泡、または開放および閉鎖の気泡の両者を含有することができる。好ましい、押出され、膨張したポリマーは、少なくとも70%の閉鎖気泡を含有する。膨張したポリマーは、厚みが1/4インチ(6mm)以下のシート物質であることができ、または厚みが1/4インチから12インチ(0.6〜30cm)、好ましくは0.5〜8インチ(1.2〜20cm)の厚板(プランク)物質であることができる。] [0069] 発泡剤を用いて、気泡を発生させそして溶融混合物をダイに通した後にこれを膨張させるガスを与える。発泡剤は物理的(吸熱)もしくは化学的(発熱)型、または両者の組合せであることができる。物理的な発泡剤としては、二酸化炭素、窒素、空気、水、アルゴン、C2−C8炭化水素(例えば、ブタンまたはペンタンの種々の環式および非環式の異性体)、アルコール(例えばエタノール)、および種々のエーテル、エステル、ケトン、ヒドロフルオロカーボン、クロロフルオロカーボン、ヒドロクロロフルオロカーボン等が挙げられる。化学的発泡剤としては、いわゆる「アゾ」膨張剤、特定のヒドラジド、半−カルバジド、およびニトロソ化合物、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素アンモニウムおよび炭酸アンモニウム、更に、これらの1種以上とクエン酸との混合物が挙げられる。別の好適な種類の膨張剤は、ポリマーシェル内にカプセル化されている。] [0070] 使用する発泡剤の量は、所望の密度を発泡体に与えるのに十分なものである。押出ポリマー発泡体は、好適には、発泡体密度約1〜約30ポンド毎立方フィート(pcf)(16〜480kg/m3)、特に約1.2〜約10pcf(19.2〜160kg/m3)および最も好ましくは約1.2〜約4pcf(19.2〜64kg/m3)を有する。] [0071] 他の物質が、押出プロセスの間、および得られる押出ポリマー発泡体中に存在できる。これらとしては、溶融流動促進剤、他のFR剤(ヘキサブロモシクロドデカンが挙げられる)、他のハロゲン化FR剤、および/または非ハロゲン化FR剤、他のFR共力剤、IRアテニュエータ、腐食抑制剤、着色剤、安定剤、成核剤、保存料、殺生物剤、酸化防止剤、フィラー、補強剤等が挙げられる。これらおよび他の添加剤は、特定の押出発泡体製品または方法のために望ましいかまたは必要である場合に使用できる。] [0072] 溶融流動促進剤は、火炎条件下で、有機ポリマーの分子量の低下を助け、よってこれを火炎前面または他の熱源から融解させてなくす物質である。溶融流動促進剤はまた、高温の条件下でのFR添加剤からのHBrの解放を補助し、そしてその様式でFR添加剤の有効性を増大させると考えられる。溶融流動促進剤の例としては、2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブタン、2,2’−ジメチル−2,2’−アゾブタン;ビス(アルファ−フェニルエチル)スルホン;1,1’−ジフェニルビシクロヘキサン;2,2’−ジクロロ−2,2’−アゾブタン、2,2’−ジブロモ−2,2’−アゾブタン、2,2’−ジメチル−2,2’−アゾブタン−3,3’−4,4’−テトラカルボン酸、1,1’−ジフェニルビシクロペンタン、2,5−ビス(トリブロモフェニル)−1,3,4−チアジアゾール、2−(ブロモフェニル−5−トリブロモフェニル−1,3,4−チアジアゾールおよびポリ−1,4−ジイソプロピルベンゼンが挙げられる。スチレンポリマー100質量部当たり0.05〜0.5質量部の溶融流動促進剤の存在は、一般的に十分である。] [0073] 他のFR共力剤は、無機または有機の物質であることができる。無機FR共力剤としては、金属酸化物(例えば、酸化鉄、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、アルミナ、酸化アンチモン(III)および酸化アンチモン(V)、酸化ビスマス、酸化モリブデン(VI)、およびタングステン(VI酸化物))、金属水酸化物(例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム)、ホウ酸亜鉛、ケイ酸アンチモン、スズ酸亜鉛、ヒドロキシスズ酸亜鉛、フェロセンおよびこれらの混合物が挙げられる。有機FR共力剤としては、ハロゲン化パラフィン、リン化合物およびこれらの混合物が挙げられる。FR共力剤は、ポリマーの100質量部当たり0〜約6質量部の量で採用できる。] [0074] 成分BまたはB1の物質は、押出ポリマー発泡体中に難燃量(これは、ポリマー発泡体の1つ以上の標準燃焼試験における性能を、FR添加剤を含有しない他の同様の押出発泡体の性能と比べて改善するのに十分な量である)で存在する。成分BまたはB1の物質の量は、便宜的に、ポリマー発泡体の臭素量の単位で表現する。押出発泡体に臭素量少なくとも0.5質量パーセントおよびリン量少なくとも0.1質量パーセントを与えるのに十分な成分BまたはB1の物質が存在する。好ましくは、押出発泡体に0.7〜5質量パーセントの臭素および0.15〜1.0質量パーセントのリンを与えるのに十分な成分BまたはB1の物質が存在する。成分BまたはB1の物質のより好ましいレベルは、押出発泡体に、臭素量0.7〜3.0質量パーセントおよびリン量0.15〜0.6質量パーセントを与える。先の質量パーセントは、押出発泡体中のスチレンポリマーおよび成分BまたはB1の物質の組合せ質量基準である。] [0075] 幾つかの試験の任意の1つ以上を用いて、FR性能の改善を示すことができる。好適な標準化試験としては、限界酸素指数(LOI)測定(ASTMD2863に準拠);および種々の時間−対−消火試験または火炎拡散試験(例えば、FP−7(以下で更に説明する)およびDIN 4102 第1部、NF−P 92/501/4/5,SIA 183またはEN ISO 11925−2の試験(ドイツ、フランス、スイスおよびヨーロッパでそれぞれ用いられているもの)として公知のもの)が挙げられる。] [0076] 改善は、LOI法において、押出ポリマー発泡体の限界酸素指数が、FR添加剤を含有しない他の同様の発泡体と比べて少なくとも0.5単位、好ましくは少なくとも1.0単位、およびより好ましくは少なくとも2単位増大する場合に、立証される。LOI試験におけるFR性能は、8単位以上という多さで増大できる。成分BまたはB1の物質を含有する押出スチレンポリマーまたはコポリマー発泡体が示すLOIは、少なくとも21%、好ましくは少なくとも22%、およびより好ましくは少なくとも24%であることができる。成分BおよびB1の物質は、極めて高いLOI値を、押出ポリマー発泡体,特に押出ポリスチレンまたはスチレンコポリマー発泡体に、比較的小量で用いる場合にも与えることができることを見出した。多くの場合、押出ポリスチレン発泡体のLOIは、成分BまたはB1の物質が、膨張ポリマーの臭素量0.7〜3.0質量パーセントおよびリン量0.15〜0.6質量パーセント(スチレンポリマーおよび成分BまたはB1の物質の組合せの質量基準)であるような量で存在する場合、24%以上である。] [0077] 別の燃焼試験は、時間−対−消火測定であり、FP−7(A.R.Ingram J.Appl.Poly.Sci.1964,8,2485−2495によって記載される方法に従って決定される)として公知である。この試験は、ポリマーサンプルを、発火している火炎に特定条件下で曝露し、そして発火源を次いで除去する際に、火炎が消火されるのに必要な時間を測定する。この試験における性能の改善は、火炎が消火されるのに必要な時間がより短いことで示される。この試験の下で消火のために必要な時間は、押出ポリマー発泡体が成分BまたはB1の物質を含有する場合、好ましくは少なくとも1秒、より好ましくは少なくとも3秒、および更により好ましくは少なくとも5秒、押出ポリマー発泡体がFR添加剤を含有しない場合と比べて低減される。FP−7試験における消火のための時間は、望ましくは15秒未満、好ましくは10秒未満およびより好ましくは5秒未満である。] [0078] 改善は、他の時間−対−消火または火炎拡散試験(例えばDIN 4102 第1部,NF−P 92/501/4/5,SIA 183およびEN ISO 11925−2試験)において、「合格」評定によって、または代替として火炎高さ、火炎消火時間および/もしくは燃焼液滴の形成の低減によって、個別の試験方法において特定されるように、FR添加剤を含有しない同様の発泡体との比較で示される。] [0079] 成分BおよびB1の物質は、押出プロセス自体の間に良好な安定性を示す。これらの物質は、押出ポリスチレン発泡体を加工するために用いる通常の押出温度で臭素またはHBrをいずれの顕著な量でも放散させない。押出プロセス中、溶融スチレンホモポリマーまたはコポリマー、発泡剤およびBまたはB1の物質を含有する混合物は、温度少なくとも180℃、または少なくとも190℃、または少なくとも200℃、または少なくとも220℃、または少なくとも240℃にすることができる。BおよびB1の物質は高度に安定であるため、放散された臭素およびHbrへの暴露による人間への傷害の恐れが最小化される。臭素およびHBrが放散されないため、ポリマー分子量低下もまた最小化される。設備へのダメージもまた低減される。押出プロセスの間のこれらの腐食性副生成物の発生が(たとえあったとしても)最小化されるからである。これにより、構造物の比較的安価な材料(例えばカーボンスチール)(特殊な高度に耐腐食性のスチールではなく)を用いて加工設備を製造することが可能になる。所望であれば腐食抑制剤を溶融混合物中に組入れて設備腐食の可能性に対して更に保護することはもちろん本発明の範囲内である。] [0080] 驚くべきことに、BおよびB1成分の良好な安定性は、溶融混合物が、水または二酸化炭素(これらはしばしば、発泡剤パッケージの全てまたは一部として存在する)を含有する場合であってもみられる。] [0081] 本発明の幾つかの態様において、押出発泡体は、更に、1種以上のIRアテニュエータを含有する。IRアテニュエータは、赤外線の発泡体の通過を阻止し、よって発泡体を介した熱移動を低減する物質である。これらの物質の効果は、通常、他の同様の発泡体(IRアテニュエータが存在しないもの)と比較して低減された熱伝導率として明示される。IRアテニュエータはしばしば特定の固体(例えば酸化アルミニウム、二酸化チタン、または好ましくはカーボンブラックもしくはグラファイト)であり、これらはポリマーマトリクス全体に亘って分散している。これらの物質の粒子サイズは、典型的には10nm(ナノメートル)から100ミクロンの範囲である。IRアテニュエータは、しばしば、押出発泡体中のポリマー100質量部当たり約0.5〜約8質量部、好ましくは2〜5質量部の量で用いる。] [0082] 以下の例は本明細書の例示のために与えられるがその範囲を限定するものではない。全ての部およびパーセントは特記がない限り質量基準である。] [0083] 調製例1 1L反応器内で、1.0mol(262.0g)の2,2−ビス(ブロモメチル)−1,3−プロパンジオールを、400mlの撹拌しているトルエン中にスラリー化する。混合物を60℃まで加熱し、そして1.0mol(153.2g)のリンオキシ塩化物を次いで滴下添加する。リンオキシ塩化物の添加後、温度を徐々に(約10℃/時)100℃まで加熱する。明澄および無色の溶液が最終的に形成される。温度を、HCl発生が止まるまで(約4時間)100℃で維持する。反応が完了した時点で、反応器内容物を、沸騰しているフラスコに移し、そしてロータリーエバポレータで濃縮して、明澄なオイルを製造する。該オイルをゆっくり結晶化させて、ワックス状の白色固体を形成する。得られる生成物は、ジブロモネオペンチルグリコールクロロホスフェートである。] [0084] NMRスペクトルは、構造:] [0085] ] [0086] を有する予想される生成物と一致する。] [0087] 1Lの5つ口フラスコ内に、91.4g(0.97mol)のフェノールおよび102.2g(1.01mol)のトリエチルアミンを、100mLの撹拌しているクロロホルムに添加する。反応器を氷浴で冷却する。反応混合物に、333.0g(0.97mol)のジブロモネオペンチルグリコールクロロホスフェート(500mLのクロロホルム中)を1時間かけて滴下添加する。氷浴を次いで取外し、反応温度が徐々に室温まで暖められるようにする。反応混合物を次いで50℃で2時間撹拌する。] [0088] 沈殿した固体を、減圧ろ過を介して単離し、そして所定分量のトルエンで、全ての色が除去されるまで洗浄する。得られる白色固体を、3Lの水中で1時間撹拌し、減圧ろ過し、そして100℃にて減圧オーブン内で乾燥させる。反応の収率は76%である。 1H NMR(299.969MHz,DMSO,vsTMS)d:7.46ppm(m,2H),7.31(m,3H),4.65(m,2H),4.39(dd,2H),3.87(s,2H),3.57(s,2H). 31P NMR(121.429MHz,DMSO,vs H3PO4)d−12.6ppm.] [0089] NMRスペクトルは、構造:] [0090] ] [0091] を有する予想される生成物と一致する。] [0092] 生成物の5%WLT温度は250℃である。] [0093] 調製例2 2Lフラスコ内に、90.5g(0.97mol)のアニリンおよび79.1g(1.0mol)ピリジンを、300mlの撹拌しているアセトニトリル中に添加する。ジブロモネオペンチルグリコールクロロホスフェートの333.1g(0.97mol)の溶液(250mLのアセトニトリル中)を次いで反応混合物中に2時間かけて滴下添加する。追加の200mLのアセトニトリルを添加して、粘度がある反応混合物の撹拌を促進し、そして撹拌を更に1時間継続する。] [0094] 白色固体生成物を、減圧ろ過によって収集し、そして所定分量のアセトニトリルで、全ての色が除去されるまで洗浄する。生成物を減圧オーブン内で100℃にて乾燥させる。収率は65%である。 1H NMR(299.969MHz,DMSO,vsTMS)d:8.30ppm(d,1H),7.25(m,2H),7.06(m,2H),6.95(m,1H),4.37(s,2H),4.33(s,2H),3.75(s,2H),3.66(s,2H). 31P NMR(121.429MHz,DMSO,vs H3PO4)d−1.13ppm.] [0095] NMRスペクトルは、構造:] [0096] ] [0097] を有する予想される生成物と一致する。] [0098] 生成物の5%WLT温度は265℃である。] [0099] 調製例3 2L反応器内で、1.32mol(451.8g)のジブロモネオペンチルグリコールクロロホスフェートおよび0.66mol(72.7g)のレゾルシノールを、650mLのアセトニトリル中に溶解させる。1.98mol(200.0g)のトリエチルアミンを50mLのアセトニトリルで希釈し、そして添加漏斗内に装填する。トリエチルアミンを反応器に、氷浴を用いて、反応温度を30℃未満に制御する添加速度にて滴下添加する。添加が進行するに従って固体が沈殿する。粘度のある白色スラリーが形成され、更なる熱が発生しなくなるまでこれを撹拌する。] [0100] 反応混合物を次いで等体積の脱イオン水中に1時間で混ぜ入れる。水を次いでデカンテーションし、そして固体を再度、同じ様式で1%水性HCl溶液を用いて洗浄する。白色固体を、減圧ろ過によって収集し、そしてフィルター上で所定分量の脱イオン水、1%水性HCl溶液、再度脱イオン水、アセトニトリル、およびジエチルエーテルで洗浄する。生成物を100℃の減圧オーブン内で乾燥させる。所望生成物の属性をNMRおよびTGAで確認する。プロトンおよび31PNMRスペクトルは、以下の特徴を示す: 1H NMR(299.985MHz,DMSO,vsTMS):7.55−7.24(m,4H),4.67(d,4H,J=11.7Hz),4.39(m,4H),3.86(s,4H,),3.55(s,4H).31P NMR(121.436MHz,DMSO,vs H3PO4):−12.87.] [0101] NMRスペクトルは、構造:] [0102] ] [0103] を有する予想される生成物と一致する。] [0104] 生成物の5%WLT温度は322℃である。] [0105] 調製例4 2L反応器内に、1.3mol(451.7g)のジブロモネオペンチルグリコールクロロホスフェートを、480mLのアセトニトリル中に溶解させる。別個に、0.66mol(39.6g)のエチレンジアミンおよび2.0mol(202.0g)のトリエチルアミンを、180mLのアセトニトリル中に溶解させ、そして添加漏斗内に装填する。温度を30℃未満に制御するための氷浴による添加速度を用い、アミン溶液を反応器に滴下添加する。添加が進行するに従って固体が沈殿する。更なる熱が発生しなくなるまで撹拌を継続する。白色固体を、上澄み液体から沈降させ、そして液体をデカンテーションすることにより分離する。] [0106] 1Lの1%水性HClを白色固体に添加し、そして得られる白色スラリーを1時間激しく撹拌する。白色固体を減圧ろ過によって収集し、そしてフィルター上にて500mLの脱イオン水、500mLの1%水性HCl溶液、別の500mLの脱イオン水、250mLのアセトニトリルおよび250mLのジエチルエーテルで洗浄する。生成物を100℃の減圧オーブン内で乾燥させる。プロトンおよび31PNMRスペクトルは以下の構造を示す: 1H NMR(299.985MHz,DMSO,vsTMS):5.52(t,2H,J=6.0Hz),4.39(m,4H),4.15(m,4H),3.77(d,4H,J=3.9Hz),3.59(d,4H,J=4.2Hz),2.85(s,4H). 31P NMR(121.436MHz,DMSO,vs H3PO4)7.33.] [0107] NMRスペクトルは、構造:] [0108] ] [0109] を有する予想される生成物と一致する。] [0110] 生成物の5%WLT温度は263℃である。] [0111] 調製例5 (ネオペンチル)イソプロピルホスファイト(27.097g,140.99mmol)と1,4−ジブロモ−2−ブテン(15.079g,70.50mmol)の混合物を、Schlenkフラスコ(ジャケットVigreuxカラムおよび温度計を有する蒸留ヘッドを備える)内で形成する。系をエバキュエートし、窒素下に置き、そしてワックス浴中で170℃に1時間加熱し、その間の時間に、2−ブロモプロパンを留去し、そして液体反応混合物が白色固体に固化する。キシレン(40mL)を反応混合物に添加して、加熱を更に3時間継続する。冷却した反応混合物をろ過し、トルエンで洗浄し、ヘキサンで洗浄し、そして2日間55℃のオーブン内で乾燥させる。収量は14.114g、56.83%である。プロトン、13Cおよび31PNMRスペクトルは以下の特徴を示す: 1H NMR(299.985MHz,C6D6,vsTMS):5.69(m,2H),4.20(d of d,4H,J=11.1Hz,J=8.2Hz),3.84(d of d,4H,J=13.9Hz,J=11.2Hz),2.73(d of d of d,4H,J=17.6Hz,J=4.2Hz,J=1.7Hz),1.11(s,6H),1.02(s,6H).13C NMR(75.438MHz,C6D6,vs CDCl3)δ:124.02(d of d,J=2.0Hz,J=1.3Hz),75.04(t,J=3.0Hz),32.50(t,J=2.7Hz),29.08(d of d,J=139.5Hz,J=4.0Hz),21.49,21.29.31P NMR(121.436MHz,CDCl3,vs H3PO4):23.27.] [0112] NMRスペクトルは、予想される生成物、ビス(ネオペンチル)−1,4−but−2−エニレン−ジホスホネート、すなわち、] [0113] ] [0114] と一致する。] [0115] 三臭化ピリジニウム(0.975g,3.05mmol)(80mLの塩化メチレン中でスラリー化させたもの)を、ビス(ネオペンチル)1,4−but−2−エニレンジホスホネート(1.000g,2.84mmol)(50mLの塩化メチレン中)の0℃(氷浴)溶液に滴下添加する。反応混合物を室温まで暖め、そして1晩撹拌する。得られる淡黄色の溶液を水性Na2S2O3で洗浄し、無水MgSO4によって乾燥させ、そしてろ過する。揮発性物質を減圧下で除去して、塩化メチレン中で極めて低溶解性の白色生成物を得る。NMRスペクトル(H,13C,31P)は、20%生成物および80%未反応出発物質を示す。従って、反応生成物混合物を、200mLの塩化メチレン中でスラリー化させ、そして追加の三臭化ピリジニウム(1.09g,3.41mmol)を添加する。フラスコを室温で数日間撹拌させる。沈殿物をろ過除去し、そして塩化メチレンで洗浄する。白色粉末の収量は、1.2165g,83.7%である。生成物のプロトン、13Cおよび31P NMRは、以下の特徴を示す:] [0116] 1H NMR(299.985MHz,CDCl3,vsTMS):4.63(m,2H,J=8.3Hz,3.9および他),4.21(d of d,4H,J=9.8Hz,J=11.1Hz,J=9.6Hz),3.91(d of d,4H,J=13.2Hz,J=10.5Hz),2.88(d of d of d,2H,J=20.0Hz,J=16.2Hz,J=3.91),2.62(d of d of d,2H,J=17.3Hz,16.1Hz,J=8.5Hz),1.13(s,6H),1.06(s,6H). 13C NMR(75.438MHz,CDCl3,vs CDCl3):76.30,75.52(t,J=12.7Hz),49.22(d,J=12.1Hz),32.63(d,J=140.2Hz),32.61(d,J=6.0Hz),29.70,21.69,21.46. 31P NMR(121.436MHz,CDCl3,vs H3PO4):23.27.] [0117] NMRスペクトルは、予想される生成物、ビス(ネオペンチル)−2,3−ジブロモ−1,4−ブチレン−ジホスホネート(構造:] [0118] ] [0119] を有する)と一致する。] [0120] 生成物の5%WLT温度は226℃である。] [0121] 例1〜5および比較サンプルC1〜C3 以下の概略的な方法を用いて、押出ポリスチレン発泡体例1A−1D,2A−2E,3A−3D,4A−4Dならびに5Aおよび5Bを製造する。発泡体例1〜5は、製造例1〜5のそれぞれの生成物を含有する。] [0122] 10質量%(ポリスチレン中の製造例の濃縮物の質量基準)の濃縮物を、個別の製造例、ポリスチレンおよび2質量パーセント(濃縮物の質量基準)の有機スズカルボキシレート安定剤をブレンドすることによって調製する。ブレンド物をポリスチレンと、Haake RHEOCORDTM90コニカル二軸押出機(ストランド化ダイを備える)を用いて溶融コンパウンドする。押出機は、設定点温度135℃、170℃および180℃ならびにダイ設定点温度180℃で操作する3つの温度ゾーンを有する。押出したストランドを水浴中で冷却し、そして約5mm長のペレットに切断する。] [0123] ペレットは、順に、25mm単軸押出機(3つの加熱ゾーンを有する)、発泡剤混合区画、冷却器区画および可調1.5mm可調スリットダイを用いて発泡体に変換する。3つの加熱ゾーンは、設定点温度115℃、150℃および180℃で操作し、そして混合ゾーンは、設定点温度200℃で操作する。二酸化炭素(濃縮物ペレットと追加のポリスチレンペレットとの組合せ質量100pbw当たり4.5質量部(pbw))を、2つの異なるRUSKATM(Chandler Engineering Co.)シリンジポンプを用いて発泡剤混合区画内に供給する。濃縮物ペレットおよびペレット(追加のポリスチレンの)は、0.05質量%(ドライブレンド質量基準)のステアリン酸バリウム(軸潤滑剤として)と一緒にドライブレンドする。濃縮物ペレットおよびペレット(追加のポリスチレンの)の比は、以下に示すFR添加剤の最終濃度を与えるように選択する。ドライブレンドは、押出機の供給ホッパーに添加し、そして2.3kg/時の量で供給する。混合区画内の圧力を1500psi(10.4MPa)超に維持して、均一混合を有するポリマーゲルを与え、そして均一断面の発泡体の形成を促進する。冷却器は、発泡性ゲル温度を120℃から130℃まで下げる。ダイ開口を調整して、ダイ背圧を少なくとも1000psi(6.9MPa)に維持する。発泡性ゲルは、これがダイから出るに従って膨張して、ポリスチレン発泡体を形成する。] [0124] 例1B,2B,3Bおよび4Bにおいて、100質量部のレジン当たり、0.5部のポリ−1,4−ジイソプロピルベンゼンを、溶融混合物に添加する。例ID,2D,3Dおよび4Dにおいて、100質量部のレジン当たり、0.55部の水が、追加の発泡剤として存在する。] [0125] 比較サンプルC1は、今説明したのと同じ概略的な様式で形成するが、FR添加剤および100質量部のレジン当たり0.55部の水は用いない。比較サンプルC2およびC3もまた、例1と同じ概略的な様式で形成するが、ヘキサブロモシクロドデカン(HBCD)をFR添加剤として用いる。] [0126] 各発泡体サンプルは、密度について、ASTMD3575−03,Suffix W,Method Aにて評価する。限界酸素指数は、ASTM D2863に準拠して測定し、発泡体サンプルが、外周5mmおよび長さ150mmの発泡体棒であると修正する。FP−7試験は、Ingram,J.Appl.Polym.Sci.,8(1964)2485−83によって説明されるように実施する。結果は、以下の表1に示す通りである。] [0127] ] [0128] *本発明の例ではない。NDは「評価していない」ことを意味する。1示されるFR添加剤(ポリスチレン、FR添加剤および有機スズカルボキシレート安定剤化合物の組合せ質量基準)の装填。2押出発泡体中の臭素質量%。3押出発泡体中のリン質量%。40.55pphrの水を追加の発泡剤として用いて形成されるサンプル。50.5pphrのポリクミルを溶融流動促進剤として用いて形成されるサンプル。]
权利要求:
請求項1 (A)溶融スチレンホモポリマーまたはコポリマー、難燃量の(B)もしくは(B1)または(B)および(B1)の混合物であって(B)が少なくとも1種の5,5−ビス(ブロモメチル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン化合物、かつ(B1)が(1)少なくとも1つの2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン基および(2)少なくとも1つの臭素原子、で置換されている少なくとも1種のアルカンまたはシクロアルカンである(B)もしくは(B1)または(B)および(B1)の混合物、ならびに(C)発泡剤、の加圧された混合物を形成すること、ならびに、該混合物が膨張および冷却されて成分(B)、(B1)または(B)および(B1)の両者を含有する膨張したポリマーを形成するような低減された圧力の領域中に該混合物を押出すこと、を含む、方法。 請求項2 加圧された溶融混合物を、該混合物の押出し前に温度少なくとも180℃にする、請求項1に記載の方法。 請求項3 加圧された溶融混合物を、該混合物の押出し前に温度少なくとも190℃にする、請求項2に記載の方法。 請求項4 加圧された溶融混合物を、該混合物の押出し前に温度少なくとも200℃にする、請求項3に記載の方法。 請求項5 5,5−ビス(ブロモメチル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン化合物が存在し、かつ構造:(式中、Tは、共有結合、酸素、硫黄または−NR1−であり、R1は、水素、アルキルまたは不活性に置換されたアルキルであり、nは、少なくとも1であり、そしてRは、該R基の炭素原子を介して−T−結合に結合している非置換または不活性に置換された有機基である)を有する、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。 請求項6 5,5−ビス(ブロモメチル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン化合物が存在し、かつ構造:のいずれかを有する、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。 請求項7 成分B1が存在し、かつ構造:(式中、Tは、共有結合、酸素、硫黄または−NR1−であり、そしてAは、少なくとも1つの臭素原子で置換されかつ該A基の炭素原子を介して−T−結合に結合しているアルカン基またはシクロアルカン基を表す)を有する、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。 請求項8 成分B1が存在し、かつ構造:のいずれかを有する、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。 請求項9 加圧された混合物が、溶融流動促進剤を更に含有する、請求項1〜8のいずれかに記載の方法。 請求項10 発泡剤が、水、二酸化炭素、または水および二酸化炭素の両者を含む、請求項1〜9のいずれかに記載の方法。 請求項11 密度1〜約30lb/ft3(16〜480kg/m3)を有し、そして少なくとも1種の5,5−ビス(ブロモメチル)−2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン化合物、少なくとも1つの2−オキソ−1,3,2−ジオキサホスホリナン基および少なくとも1つの臭素原子で置換されている少なくとも1種のアルカンもしくはシクロアルカン、またはこれらの混合物を含有する、押出可燃性スチレンホモポリマーまたはコポリマー発泡体。
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